「母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)学会」へのご参加の呼びかけ

2018年 4月 9日

湯川笑子

2014年度より「母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究会」会長をつとめて参りました湯川笑子です。平素より、研究会の活動にご理解、ご協力いただきありがとうございます。本日は、MHB研究会の学会への移行について、皆さまにこの判断をご理解いただきたく、以下に説明させていただく次第です。

MHB研究会は、2003年に「研究会」として発足し、以来15年活動してきました。しかし、現実的には、MHB研究会のメーリングリストへの登録数は800名(2017年度)を超え、バイリンガル教育の研究者や実践家をはじめ、関心をお持ちの方々が多数年次大会に参集し、紀要も、2017年度の大会テーマと連動した号が第14号として発刊の準備が整うなど、実態からみると明らかに学会と呼ぶ方がふさわしい活動を続けてきました。

こうした実態をふまえて、MHBを学会と改称すべきなのではないか、学会に移行した場合の長所・短所は何かについて長年理事会で議論し、年次大会でアンケート調査をするなどして検討を続けてきました。加えて、昨今では、年次大会の会場を大学で確保する場合に、実務的な面で学会という形をとらないとスムーズに運ぶことができないといった場面に遭遇するなど、学会化する必要性が高まってまいりました。また、年次大会や学習会など各種行事においての通訳の経費、日本内外からテーマにふさわしい講師を招聘するための費用などを考慮すると、今後、今まで以上に充実した会を安定的に運営するには、年会費を徴収してそれを予算と想定して活動できる会へと、発展的に移行することが不可欠だと考えました。

しかし、他方で、母語・継承語・バイリンガル教育を考え実践する人々にとって、非常に参加しやすい交流の場となってきたMHB研究会の機能は、これまで同様に維持し、さらに強化していく仕組みを組み込んだ会でありたいとも考えます。このような種々の点をふまえ、理事会で勘案した結果、現在のMHB研究会役員を発起人として、2018年4月よりあらたにMHB学会を発足することにいたしました。MHB研究会は役目を終え、研究会が担ってきた機能はすべて発展的にMHB学会へと引き継ぎます。つきましては、MHB研究会の会員の皆様やMHBの活動に関心を寄せて下さる方に、ぜひMHB学会へご参加下さいますようお願いする次第です。

具体的には、一般会員と学生会員(年会費必要、2019年度より各種イベントでの会員特典開始)および準会員(会則案第6条参照)を募って本学会の組織とし、今まで通り役員のボランティアによる運営を継続いたします。年次大会や各種研究会への参加形態、紀要への投稿形態なども、当面大きな変更はいたしません。ただし、学会組織になるのを機に、今後は役員の決定や活動計画・報告の承認などを年次大会の総会にて行っていきたいと思います。

2018年8月の年次大会より会則の承認を経て正式に呼称を「母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)学会」と変更したのち、よい時期をみはからって日本学術会議協力学術研究団体としての指定を受けるべく申請をしたいと考えています。この申請の際に学会登録者数と会員情報の報告が必要ですので、「母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)学会」への参加を希望される方は、大変お手数をおかけいたしますが、 < https://goo.gl/t6ImsP > の会員登録サイトより、ご登録をお願いいたします。諸手続きおよび2018年度の年次大会の準備の都合上、いったん、2018年5月末をめどにご登録を完了していただけると大変ありがたいです。また、学会費納入に関しましては、2019年度よりお願いしたいと思います。

学会化に関する詳細については、MHBのウェブページに掲載しておりますMHB学会会則(案)をご覧ください。2018年度の年次大会総会で詳しく説明する予定です。MHB学会は、一般会員、学生会員、準会員、および非会員のうち、皆さまのご希望によりどのような立場でも自由にお選びいただき、各種の学会活動にご参加が可能なことから、これまでのMHB研究会と比べても皆さまのご参加について実質的なデメリットは考えにくく、しかし、運営上のメリットは大きいことから、学会化の判断をいたしました。なにとぞご理解いただき、今後も変わらぬご協力をいただきますようお願いいたします。なお、学会化の後も、社会のニーズに応じて、MHBは常に充実・発展させていかねばなりません。必要に応じて、その都度ご相談してまいります。

MHB学会発足発起人:

湯川笑子(立命館大学)    眞嶋 潤子(大阪大学)      友沢昭江(桃山学院大学) 
清田淳子(立命館大学)    ダグラス昌子(カリフォルニア州立大学ロングビーチ校)
櫻井千穂(同志社大学)    宮崎幸江(上智大学短期大学部) 小澤伊久美(国際基督教大学)
服部美貴(国立台湾大学)   加納なおみ(お茶の水女子大学) 平田昌子〈第一工業大学〉
佐野愛子(北海道文教大学)  原瑞穂(上越教育大学)     根津誠(国際交流基金)
リリアン・テルミ・ハタノ(近畿大学)    河野あかね(つくばインターナショナルスクール)
滑川恵理子(大阪大学)    宇津木奈美子(帝京大学)

2018年度MHB研究大会 事前学習会開催

2018年度母語継承語バイリンガル教育(MHB)研究大会

新時代のマルチリンガル教育を考える

–バイモーダルろう教育からの示唆−

事前学習会開催のお知らせ

< 主催: MHB研究会 、共催: ICU教育研究所 >

 

2018年度のMHB研究大会は、バイモーダルろう教育(※)からの示唆を切り口として新時代のマルチリンガル教育を考えることをテーマとして掲げております。

※「バイリンガルろう教育」は手話言語と現地語の書記言語のバイリンガルを指しますが、その中で、視覚情報を使う手話と、話ことばとして現地語の音声も扱う教育を、モダリティが2つあるという意味で「バイモーダルろう教育」と呼びます。

MHB研究会はバイリンガル教育を必要とする幼児・児童・生徒・およびその他の学習者の言語教育を対象としており、その研究領域は、1)継承語としての日本語教育、2)ろう・難聴児のためのバイリンガル教育、3)先住・定住・新来児童生徒の母語・継承語・バイリンガル教育、4)帰国児童生徒、国際学校・外国人学校児童生徒のための母語・継承語・バイリンガル教育、5) 複数言語育成を目指した各種言語教育(日本の英語教育を含む)、6)その他(例:評価方法、研究方法、データベースなど)と多岐にわたります。

それぞれのコンテクストにおける研究・実践がその他のコンテクストでの研究・実践に直接的また間接的に示唆を与え合うと言う点が本研究会の特徴であり、また、使命でもあります。

今年の研究大会のテーマに「バイモーダルろう教育からの示唆」という切り口を設定しましたのは、日本手話と日本語という、まったく異なる二つの言語で育つろう児の言語発達およびそれを支える教育について学ぶことが、ろう教育を考える上で重要であるばかりでなく、バイリンガル教育について学ぶ上で極めて重要であるためです。

一方で、多くのMHB会員の皆様にとっては、バイモーダルろう教育はあまり馴染みがない領域であるかと予想されたため、8月8日・9日の会に先駆けて事前学習会を開催することにいたしました

この事前学習会では、これまでの日本におけるバイリンガルろう教育について、理論と実践の両方から概観し、これについて学ぶことが他のさまざまなコンテクストでバイリンガル教育を実践・研究されている方にどのような意義を持つのかを語り合う場を設けて大会の基盤を固めたいと思います。

年度末のお忙しい時期とは存じますが是非足を運んでいただきますよう、実行委員一同お願いいたします。

日時: 2018年3月18日(日)13:00-15:15(受付12:30~)

場所: 国際基督教大学  東ヶ崎潔記念ダイアログハウス 2階 中会議室(203&204 号室) 

*アクセスマップ  https://www.icu.ac.jp/about/access/index.html
*キャンパスマップ https://www.icu.ac.jp/about/campus/index.html (17番の施設です)

言語: 日本語(日本手話による通訳有り)

参加費:1000円

申し込み:資料準備の都合上、mhb2018.conference AT gmail.com
     (MHB研究科2018年度大会実行委員 佐野愛子) まで事前にお申込み下さい。
     ATは@と読みかえて、ATの前後のスペースは取り除いて下さい。
     件名欄は「MHB研究大会事前学習会参加」、本文にお名前、ご所属、連絡先をお書き下さい。

日程:

司会 加納 なおみ

13:00  会長挨拶 湯川 笑子
     趣旨説明 佐野 愛子

13:05 「これまでの日本におけるバイリンガルろう教育とその理論的背景」
      佐々木 倫子氏(桜美林大学名誉教授・MHB研究会顧問)

13:35 「バイリンガルろう学校での教育実践:L2としての日本語教育の視点から」
      田中 瑞穂氏(北海道札幌聾学校 教諭)

14:05 「バイリンガルろう学校におけるL3としての英語教育」 
      岡 典栄氏(明晴学園 教諭)

14:35  休憩

14:45  座談会
     「バイリンガルろう教育研究がバイリンガル教育及び日本の英語教育に与える示唆」
      発題及び司会  佐野 愛子
      登壇者 佐々木倫子氏・田中瑞穂氏・岡典栄氏

MHB研究会 2018年度大会実行委員

2018年度研究大会開催のお知らせ

MHB研究会の2018年度研究大会を下記の通り開催することになりました。


詳細は決まり次第お知らせいたします。みなさまのご参加をお待ちしております。

開催日:2018年8月8日(水)・9日(木) 

場所:国際基督教大学(東京都三鷹市大沢3-10-2)

   アクセス https://www.icu.ac.jp/about/access/index.html

テーマ:「新時代のマルチリンガル教育を考える –バイモーダルろう教育からの示唆−」

基調講演:「バイリンガル教育としてのろう教育」(仮題)

『母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究』第13号の販売について

紀要タイトル一覧13号まで*2017年度発刊予定の『MHB研究』14号投稿規程はこちら(投稿〆切り 2017年9月30日)


 

『母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究』第13号の販売を始めました。内容は以下の通りです。

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目 次 / CONTENTS

 

特集 継承語教育と超多様性

Featured Topic: Heritage Language Education and Superdiersity

 

【 招待論文 / Invited Papers 】

1. 継承語ベースのマルチリテラシー教育—米国・カナダ・EUのこれまでの歩みと日本の現状—

    Heritage-Language-Based Multiliteracy Education: Looking Back on US, CANADA, EU and the Current Situation in Japan

中島 和子/Kazuko Nakajima

2. 多様性に対応したブルックリン日本語学園での継承語教育の実践

     Heritage Language Education at Brooklyn Nihongo Gakuen, New York

中野 友子/ Tomoko Nakano

坂本・湯川対談録 / Interview 】

3. 対談 スーパーダイバーシティーとは何か

   What is Superdiversity?

坂本 光代・湯川 笑子/Mitsuyo Sakamoto interviewed by Emiko Yukawa

【研究論文 / Research Papers

4. 中国における継承日本語学習者の漢字習得― 同根語による言語間転移に着目して ―

   Heritage language learners’ acquisition of Kanji in China: Focusing on cross-linguistic transfer through cognate vocabulary

柳瀬 千惠美 / Chiemi Yanase 

5. ろう児のための日本手話による絵本読み活動 ―ろう児と聴母のより豊かなコミュニケーションを目指して―

   Reading Picture Books in Sign Language to a Deaf Child: Building Enhanced Communication between the Deaf Child and the Hearing Mother

田中 瑞穂・佐野 愛子/Mizuho Tanaka and Aiko Sano

【 実践報告 / Teaching Notes

6. 児童Tの継承ベトナム語学習の軌跡―ベトナムにルーツを持つ子どものための継承語学習カリキュラム考案に向けて―

   Description of the Learning Trajectory of a Vietnamese Student: Aiming at designing a curriculum for Vietnamese children living in Japan 

近藤 美佳 / Mika Kondo 

7. 日本の公立学校における継承中国語教育

   Chinese Heritage Language Education in a Public School in Japan

田 慧昕・櫻井 千穂/Huixin Tian and Chiho Sakurai

【 研究ノート / Research Note

8. 継承語話者・外国語話者・母語話者が共に学ぶ教室での日本語学習の意味―ハワイの高校の日本語クラスでの「言語ポートレート」活動からの考察―

   Japanese Language Education in Multilingual Classroom: “Language Portrait” Activity in a Japanese Language Class at a High School in Hawaii

尾関 史/Fumi Ozeki

【 2016年度 母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究会活動 / MHB Activities in 2016/17

 

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ご希望の方は、以下の手順に従ってお申し込み下さい。

部数に限りがありますので、先着順で受け付けます。

(バックナンバーも在庫がある号数は購入可能です。
掲載論文タイトルなど詳細はこちらをご覧下さい。)

1)MHB研究会事務局に電子メールで購入申込みをお送り下さい。
・件名を「MHB研究第13号注文ー○○」として下さい。
(○○の部分にはご自分のお名前をご記入下さい。)
・メール本文に、注文冊数と送付先の住所を明記して下さい。

【メール宛先】
MHB研究会事務局 真嶋潤子 mhb.jimukyoku AT gmail.com
(ATは@と読みかえて、ATの前後のスペースは取り除いて下さい。)

2)以下の口座のいずれかに代金をお振り込みください。
【郵便貯金口座】
口座記号:14050
番号:51222901
名義人:母語・継承語・バイリンガル教育研究会
(ボゴ・ケイショウゴ・バイリンガルキョウイクケンキュウカイ)

【ゆうちょ銀行口座】
店名:四〇八(「ヨンゼロハチ」と読みます)  店番:408
預金種目:普通預金
口座番号:5122290
口座名:ボゴ・ケイショウゴ・バイリンガルキョウイクケンキュウカイ

【池田泉州(イケダセンシュウ)銀行 口座】
店名:彩都(サイト)支店  店番:171
預金種目:普通預金
口座番号: 83818
名義人:眞嶋 潤子(マジマ ジュンコ)
(*漢字は「真」でなく「眞」です。)

・代金:1冊につき2800円(国内への送料込)

※海外への発送の場合は凡人社さま(こちら)よりお求めください。

入金を確認し次第、お送りいたします。

『母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究』第14号 投稿規程

『母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究』第14号「国際バカロレア(IB) の求める言語力」への投稿を募集いたします。特集テーマ、および、MHB研究会が取り組んでいる研究領域に関する論文・報告を以下の要領で募集します。ふるってご応募ください。



『母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究』第14号 投稿規定

 

投稿締切: 2017年9月30日(土)正午(東京時間:UTC+9)必着

投稿資格: 投稿は会員に限ります。

*非会員の場合は「入会案内」にある説明に従い、入会手続きをおとりください。

内容:MHB研究会の対象領域(研究会会則参照)に関するオリジナルな研究。原稿は未発表のものに限ります。

論文カテゴリー:『母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究』における区分カテゴリーは、「研究論文」「調査・実践報告」「研究ノート」の3つです。カテゴリーの定義は以下の通りです。

  • 研究論文:先行研究に加えるべき独自の研究成果が、具体的なデータを用いて明確に述べられているもの。
  • 調査・実践報告:言語データ、史的資料、教育の現状分析、意識調査など、資料的価値が認められる報告が明確に記述されているもの。あるいは、教育現場における実践の内容を具体的、かつ明示的に描き、その結果について整理したもの。
  • 研究ノート:萌芽的研究課題を提起し、更なる展開が予想されるもの。

<査読について>
いずれのカテゴリーの論文も、MHB研究会が取り組んでいる研究領域との関連性、研究目的の明確さ、研究の独自性、分析・考察の実証性および論理性を重視して査読がなされます。研究ノートについても、最低限の先行研究を提示し、萌芽的研究に相応しい分析方法を求めます。

論文の書式:必ずテンプレートをダウンロードして使用してください。

  • 用紙 B5判 横書きワープロ原稿
  • 余白 上下左右28mm
  • 字詰め 37字(字送り9.65pt)×31行(行送り18pt)

論文の長さ:   研究論文、調査・実践報告 20枚以内
                     研究ノート        15枚以内

使用言語: 日本語あるいは英語
    *ただし、例示のために他言語の単語などを含むことは可能です。

投稿方法: 次のテンプレートをダウンロードして論文原稿と別紙を作成し、Eメールに添付して下記担当者に送信してください。

<注意事項>

  • 論文原稿はWordファイルとPDFで作成してください。
  • 論文原稿には、執筆者名や所属機関名など、執筆者が特定できるような情報や連絡先などは書かないでください。

採否:編集委員会が審査の上、採否を決定し、12月下旬までにお知らせします。

その他:

  • 掲載決定論文につきましては、和文・英文の両方で氏名・所属機関名・要旨を加筆したWordファイルの提出をお願いします。
  • 修正をお願いする場合もあります。
  • 採用となった執筆者には、掲載号を1部進呈いたします。
  • 刊行後1年が経過した『母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究』中の論文は、大阪大学のKnowledge Archive からダウンロードできるようになります。採用となった論文は電子化されて公開される点をご承知おきください。

送付先:MHB研究会理事 宮崎幸江
    Eメールアドレス:sa-miya AT sophia.ac.jp )
      (ATを@に読み替え、前後の半角スペースを取って下さい。)
    件名に「MHB14号投稿原稿」とお書きください。

問い合わせ先:〒257-0005 神奈川県秦野市上大槻山王台999
             上智大学短期大学部英語科
             宮崎幸江
             Phone: 0463-83-9331 FAX:0463-81-7809