2018年度母語継承語バイリンガル教育(MHB)研究大会
新時代のマルチリンガル教育を考える
–バイモーダルろう教育からの示唆−
事前学習会開催のお知らせ
< 主催: MHB研究会 、共催: ICU教育研究所 >
2018年度のMHB研究大会は、バイモーダルろう教育(※)からの示唆を切り口として新時代のマルチリンガル教育を考えることをテーマとして掲げております。
※「バイリンガルろう教育」は手話言語と現地語の書記言語のバイリンガルを指しますが、その中で、視覚情報を使う手話と、話ことばとして現地語の音声も扱う教育を、モダリティが2つあるという意味で「バイモーダルろう教育」と呼びます。
MHB研究会はバイリンガル教育を必要とする幼児・児童・生徒・およびその他の学習者の言語教育を対象としており、その研究領域は、1)継承語としての日本語教育、2)ろう・難聴児のためのバイリンガル教育、3)先住・定住・新来児童生徒の母語・継承語・バイリンガル教育、4)帰国児童生徒、国際学校・外国人学校児童生徒のための母語・継承語・バイリンガル教育、5) 複数言語育成を目指した各種言語教育(日本の英語教育を含む)、6)その他(例:評価方法、研究方法、データベースなど)と多岐にわたります。
それぞれのコンテクストにおける研究・実践がその他のコンテクストでの研究・実践に直接的また間接的に示唆を与え合うと言う点が本研究会の特徴であり、また、使命でもあります。
今年の研究大会のテーマに「バイモーダルろう教育からの示唆」という切り口を設定しましたのは、日本手話と日本語という、まったく異なる二つの言語で育つろう児の言語発達およびそれを支える教育について学ぶことが、ろう教育を考える上で重要であるばかりでなく、バイリンガル教育について学ぶ上で極めて重要であるためです。
一方で、多くのMHB会員の皆様にとっては、バイモーダルろう教育はあまり馴染みがない領域であるかと予想されたため、8月8日・9日の会に先駆けて事前学習会を開催することにいたしました。
この事前学習会では、これまでの日本におけるバイリンガルろう教育について、理論と実践の両方から概観し、これについて学ぶことが他のさまざまなコンテクストでバイリンガル教育を実践・研究されている方にどのような意義を持つのかを語り合う場を設けて大会の基盤を固めたいと思います。
年度末のお忙しい時期とは存じますが是非足を運んでいただきますよう、実行委員一同お願いいたします。
日時: 2018年3月18日(日)13:00-15:15(受付12:30~)
場所: 国際基督教大学 東ヶ崎潔記念ダイアログハウス 2階 中会議室(203&204 号室)
*アクセスマップ https://www.icu.ac.jp/about/access/index.html
*キャンパスマップ https://www.icu.ac.jp/about/campus/index.html (17番の施設です)
言語: 日本語(日本手話による通訳有り)
参加費:1000円
申し込み:資料準備の都合上、mhb2018.conference AT gmail.com
(MHB研究科2018年度大会実行委員 佐野愛子) まで事前にお申込み下さい。
ATは@と読みかえて、ATの前後のスペースは取り除いて下さい。
件名欄は「MHB研究大会事前学習会参加」、本文にお名前、ご所属、連絡先をお書き下さい。
日程:
司会 加納 なおみ
13:00 会長挨拶 湯川 笑子
趣旨説明 佐野 愛子
13:05 「これまでの日本におけるバイリンガルろう教育とその理論的背景」
佐々木 倫子氏(桜美林大学名誉教授・MHB研究会顧問)
13:35 「バイリンガルろう学校での教育実践:L2としての日本語教育の視点から」
田中 瑞穂氏(北海道札幌聾学校 教諭)
14:05 「バイリンガルろう学校におけるL3としての英語教育」
岡 典栄氏(明晴学園 教諭)
14:35 休憩
14:45 座談会
「バイリンガルろう教育研究がバイリンガル教育及び日本の英語教育に与える示唆」
発題及び司会 佐野 愛子
登壇者 佐々木倫子氏・田中瑞穂氏・岡典栄氏
MHB研究会 2018年度大会実行委員