2019年度 母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究大会 公開学習会
すべての言語資源を活用した教育をめざして
-各種言語教育の挑戦-
2019年度のMHB研究大会(http://mhb.jp/archives/1248)は、MHB学会が掲げる5本の柱(※)のうち、「複数言語育成をめざした各種言語教育」をテーマに行います。
※MHB学会は、バイリンガル教育を必要とする幼児・児童・生徒・およびその他の学習者の言語教育を対象としており、その研究領域は、1)継承語としての日本語教育、2)ろう・難聴児のためのバイリンガル教育、3)先住・定住・新来児童生徒の母語・継承語・バイリンガル教育、4)帰国児童生徒、国際学校・外国人学校児童生徒のための母語・継承語・バイリンガル教育、5) 複数言語育成を目指した各種言語教育 の5つにわたります。
2019年8月7日・8日に行われる研究大会に先駆けて、3月に公開学習会を開催することにいたしました。
公開学習会では、中学生から大学生を対象に、英語、中国語、ロシア語など多様な言語教育に関わる専門家から研究と実践に基づいた問題を提起していただき、参加者の皆様の議論を通して8月の研究大会への足がかりとしていきたいと思います。
年度末のお忙しい時期とは存じますが、皆様のご参加を実行委員一同お待ちしております。
日時: 2019年3月17日(日)13:30-16:30(受付13:00~)
場所: キャンパスプラザ京都 第3演習室
*アクセスマップ http://www.consortium.or.jp/about-cp-kyoto/access
言語: 日本語
参加費:無料
定員: 30名
申し込み:資料準備の都合上、以下のフォームで参加申し込みをお願いいたします。
*Google フォーム https://goo.gl/forms/nlPjsAUpPBW7enH42
プログラム:
司会 清田 淳子
13:30 開会挨拶 湯川 笑子
13:35 趣旨説明 湯川 笑子
13:50 問題提起①
「私立小学校プログラミング授業:英語・日本語トランスランゲージングで進める学び」
立命館中学校・高等学校 松尾由紀教諭
私立小学校4年生では英語を教授言語としてプログラミング授業が行われており、多言語が混合して用いられる教室環境となっている。長期的な授業観察を行うことにより、授業内容を理解可能にするために教師がどのようなストラテジーを使用しているのかを分析する。
14:20 問題提起②
「日本における内容重視型のロシア語教育の実践:高校と大学の場合」
大阪大学 言語文化研究科 横井幸子准教授
本発表では、内容面と言語面を統合した言語教育アプローチ(CBI, CLIL)の日本のロシア語教育への文脈化について、高校、大学第2外国語、大学ロシア語専攻における具体的な取組を紹介しながら考察する。
14:50 問題提起③
「多言語化した日本社会に対して言語教育従事者は何をすべきか」
関西大学外国語学部 山崎直樹教授
2つの問題を提起したい。1つは、外国にルーツを持つ住民の増加に伴い、学校などの教育機関で学ぶ生徒/学生の言語的背景はこれまでになく多様化している。この多様な学習者に対応するためには、これまでの「典型的/標準的な」学習者像に基づいた言語学習のモデルは、もう放棄すべきではないかということである。もう1つは、日本国内で外国語として各種言語を学ぶ学習者は、日本国内の外国にルーツを持つ住民および在留外国人に対して何ができるのか、特に、自分が学ぶ言語を話す人々に対して、何ができるのかということである。
15:20 休憩
15:40~16:30 全体討議 及び 参加者からの話題提供
16:30 閉会挨拶
問い合わせ:MHB学会 2019年度大会実行委員会 mhb.taikai.2019@gmail.com
(MHB学会 2019年度大会実行委員)