さる2004年8月8日(日)10:00〜17:00、 お茶の水女子大学にて第4回母語・継承語・バイリンガル教育研究会を行いました。
日時:2004年8月8日(日)10:00〜17:00
会場:お茶の水女子大学 理学部3号館2階 理学部会議室
参加費:無料、 資料代500円
大会テーマ:「日本における母語・継承語教育 —その実態と可能性の追求—」
米国のマイノリティー言語教育研究家Thomas & Collier (2003) は、小学校4年まで母語による教育を受けていないと母語話者と競争できるL2の学習言語を獲得するのは困難だという。会員の湯川笑子氏からワークショップで提示された課題の一つ「(加算的)バイリンガルとして子どもたちが生きていくためにどうしても必要な母語能力を定義するための研究」を視野に入れて、 今の日本で一体どのような母語・継承語教育が実践されているのか、またどのような可能性があるのか、海外から参加される継承語教育経験者の意見も聞きながら、共に考えました。母語・継承語・バイリンガル教育研究会は、これでちょうど1年間の活動を継続することができました。この1年間の研究活動をまとめた研究論文集『母語・継承語・バイリンガル教育研究 創刊号』を発行予定です。ご期待下さい。
10:00-12:30 「国内でなされている母語・継承語教育 その現状の整理」
10:05-10:50「マジョリティーの立場から」 齋藤 ひろみ(東京学芸大学)
10:50-11:35「マイノリティーの立場から」松本 一子(愛知淑徳大学)
11:35-12:30国外・国内の研究者・教育者による討議
13:30-17:00 「L2リテラシー獲得に必要な母語・継承語とは? 話題提起」
13:30-14:00「L1の子どもの言語獲得の争点」玉岡 賀津雄(広島大学)
14:00-14:30「ろう児の語り作文と手話語りの比較より」神岡 瑞恵(元広島ろう学校)
14:30-15:00「語彙学習先行モジュールの日中バイリンガル児童・生徒への応用母語の漢字知識を活かす」松下 達彦(桜美林大学)
15:00-15:30「両言語リテラシー獲得をどう支援するか 第一言語の力が不十分な子どもの場合」清田 淳子・ 朱 桂栄(お茶の水女子大学博士後期課程)
15:30-15:45 休憩
15:45-16:50全体討論
16:50-17:00 まとめと閉会